ジュラ/サヴォワのワインって飲んだことありますか?
今回のルココ会のワインのテーマはジュラ/サヴォワ。
どんな料理を合わせてくるんだろうか?
浅田さんが選んだワインはちゃんとサービスされるんだろうか?
期待と不安の今回のルココ会。
とゆうのもメインのワインの造り手はヴァンナチュールでも
かなりマニアック。ワインによっては還元臭のあるものも。
しかし不安は一皿目で見事に一蹴されました。
アボガドのプレスと豚肉のリエット チョコレート風味に
Jean Marc BRIGNOT Preface 2004
プルサールを使った赤ワインが最初に出されました。
抜栓直後はそうとう還元臭のするこのワインを
前日から抜栓しデカンタージュして
白桃とグレープフルーツの香りをキレイに引き出し前菜に合わせたところで
今日のルココ会が成功したことを確信。
また最初の一皿が凄かった!
アボガドと相性の良い豚肉、豚肉と相性の良いチョコレート!
(チョコの上にはスペインの唐辛子が散らしてある)
ここにグレープフルーツの酸味と苦味がアクセントとなりお皿が完成。
さらにこのワインの中にある白桃のようなの甘味と
グレープフルーツのような苦味が抱擁するように合わさると
幾つかの香りの層が重なり合い特別な世界が広がってゆくよう。
二皿目は
ニジマスの燻製 クレームエグレット
ワインは
Jean Marc BRIGNOT Foudre d'escampette 2006
ジュラの特徴は奥ゆかしさのある果実味と少し苦味を感じる引き締まったミネラル感。
ある意味とても繊細。その繊細な味わいには充分に計算された繊細な料理を。
とゆうことで燻製香をつけたニジマスを牛乳で蒸して火を入れ
酸味の効いたクリームが添えて完成した一品。
程よい燻製香、ほんのり感じるクリーミー/ミルキーな甘味と酸味。
凡百なクレマンドブルゴーニュよりは
はるかに繊細なジュラのシャルドネによるペティアンが
食事に絶妙なキレを与えてくれました。
三皿目はフォワグラのショーソンに
Jean Marc BRIGNOT Bleu Marine 2004
土っぽい風味と少し酸化したニュアンスのあるサヴァニャンに
グリュイエールチーズにジャガイモと塩漬け豚、さらにフォワグラをかぶせた
ホッコリと旨味タップリの田舎風一皿
とてもジュラらしい組合せになったよう。
四皿目に合わせたワインは
Domaine de la Pinte Vin Jaune 1998が!
ここでヴァンジョーヌか!
しかも料理は
岩手産ホタテ貝のドレ たくさんの野菜のソース
ソース・アルシデュック=シェリー酒と野菜とトリュフを使ったソースを
(ここではトリュフをキノコにかえて、理由はあとで、、、)
ホタテに合わせて、、、、、。コメント不要の快楽的な組合せ。
こんなものを食べていたら人間ダメになるような気も。
メインは
フランス産鳩のロースト フルーツのチャツネ添え
ワインは
Jean Marc BRIGNOT Que d'Lezards 2005
浅田さんのなかではワインを選ぶ時すでにメインの食材は鳩に決まっていて
いつものようにいろいろワインを試飲してもらっているなか、
飲んだ瞬間”鳩が頭に浮かんだ”のがこのワインだそう。
鳩とゆう食材の魅力を初めて体感。
血の気の多いこのお肉をレア気味に柔らかく焼上げ
旨味いっぱいの状態で、脳髄で感じるようにいただく感覚が美味しく思えるのは
品質と状態が良い食材が、精妙に調理されたものを食べる経験があってこその
限定された美味しさなのでは? 耽溺しました。
最後のデザートこそ今日のルココ会を象徴するような一品。
カリフォルニア産黒イチヂクとイタリア産秋トリュフのデザートを
Domaine de la Pinte Vin de Paille 1993で
黒蜜のような甘いトリュフ香が
香水のようにむんむん立ち上がるヴァン・ドゥ・パイユ、
そして本物のトリュフが贅沢にあしらってあるアイスとイチヂク。
アイスの中にもトリュフが混ぜ込んであり、
おまけにシェリーのクリームとハチミツをつめたソースが隠し味にもなっている。
こんなデザートの喜びを感じたのは本当に久々。
フレンチでしか体験できない密度の濃い食事が堪能できました。
「新鮮で贅沢な食材をワインのテーマに合わせて創作しみんなで食する」のが
このルココ会のテーマなのですが浅田さんの料理の進化の現場を
目撃しているようでとてもスリリング。
10月は 26日(日)18:00から
メインの食材は雷鳥。
ワインはローヌの大岡さんのグランド・コリーヌづくしです。